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2026年8月Schedule&ブログ

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「心の雪解け」

バレエの恩師である馬場美智子先生と藤永弘美先生が、ご夫婦で94歳・93歳になられ、先日、OGに向けた特別レッスンを開いてくださいました。
お二人は私にとって第二の親のような存在です。

今の私の人格や考え方に大きな影響を与えてくださった方で、厳しさの奥には、受け止めきれないほどの大きな愛情がいつもありました。

バレエは、私にとって青春であり、人生であり、自分のすべてでした。
馬場先生と藤永先生にお世話になっていたころ、思春期だった私は、先生の言葉の意味を理解しきれず、自宅までの帰り道を泣きながら歩いたことも何度もありました。

ここには書ききれないほどの喜びや葛藤を経験し、「バレエ」だけでなく、心の在り方や人として大事なこと、多くのことを学ばせてもらいました。

だからこそ、思うように向き合えなくなった時の苦しみも大きく、長い間、バレエのことを自分の中で封印していました。

それは、ある出来事で思うように練習ができなくなり、その後、無理を重ねたことでアキレス腱を30%ほど断裂したことがきっかけでした。
バレエ団の大きな舞台への出演を辞退してからは、思うように動かない自分の身体を受け入れられず、レッスンへ向かうことさえ苦しくなっていきました。
厳しいご指導をくださった先生方だったからこそ、できない自分を見られることが怖かったのだと思います。

「もう二度と踊らない。バレエはやらない。」

そう決めて、何年もの間、バレエから距離を置いていました。

今回のOGレッスンは、不思議といくつものタイミングが重なり、参加することになりました。
もちろん当日まで不安を口にしまくり、当日の朝は両親が駅まで来て心配そうに見送ってくれるほどでした。
(私は実家を出ています…笑)

久しぶりのバレエは、脳も身体もすっかり色んなことを忘れていて、筋力的にも想像どおりハードでした。
もちろん、ある程度の身体づくりはして臨みましたが、それでも簡単ではありませんでした。

それでも不思議と、レッスン後にあったのは、覚悟していた疲労感ではなく、懐かしい爽快感。
レッスン中は夢中で、心から楽しい時間となりました。
それは、長い間閉じ込めていた何かが、少しずつ溶けていくような感覚でした。

そして何より感動したのは、思春期の頃に先生方から教えていただいていたことが、今の私のピラティス指導と深く繋がっていたことです。
ピラティスの指導の時、先生方から教わったことを自然と実践していたことに気付きました。
さらに驚いたのは、バレエの基礎とピラティスには、想像以上に多くの繋がりがあったことです。
(実は、ピラティスはバレエの動きからも影響を受けながら発展してきたと言われています。)

身体をただ大きく動かすのではなく、自分の身体を知り、感じていくこと。
形だけを追い求めるのではなく、身体の声を聴きながら、その身体に今必要なことを感じ理解して、丁寧に積み重ねていくこと。
そして、美しく動くためには、技術だけではなく、心から相手に伝えようとすること。
バレエで培った身体との向き合い方や感覚は、今の私のピラティス指導の大切な土台になっています。

馬場先生はOGレッスンで、
「違うと思ったら納得するまで探すの。探して、探して、探して…。見つかればそれでいいし、違ったらまたやり方を変えてみる。そして心から届けてみる。」

とお話ししてくださいました。
この言葉は、バレエだけではなく、今の私のピラティスの指導にも深く繋がっています。

あの頃、厳しさの中にもたくさんの愛情を注いでくださった先生方がいたからこそ、今の私は目の前のお客様に愛情をもって向き合うことができています。
私自身も、時には「厳しい」と言われることがあります。(自分ではすごく優しくて愛に溢れていると思っています..笑)

身体をつくっていくことは、想像以上に膨大な時間がかかります。
思うように変化が見えず、途中で諦めたくなることもあると思います。
でも、その先には、今まで知らなかった身体の感覚や、新しい自分が待っています。

私は、お客様にもその喜びを感じていただきたい。
そして、これまで培ってきた経験があるからこそ、伝えられることがたくさんあると確信しています。

一度は苦しさとともに封印したバレエでした。
それでも時間を経た今、バレエは私の人生と仕事をつないでくれる大切な原点になっています。
勇気を出してレッスンに参加したことで、長い間凍らせていた私の心が、少しずつ雪解けが訪れたように感じています。

むすびピラティス代表
ピラティスパーソナルトレーナー
伊井 由加里

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